日記回想 (1)2011/11/10
今朝、母が住まう地区の支援担当Tさんと母の事を電話で30分ほど喋った。
それから色々思う事があり、また記録したいと思う。
そして、過去に母の事をまとめていた日記も公開しようと思う。
******
『私の最近の関心ごとの大半は“母”の事だ。
正確には“関心ごと”ではなく、“義務”に近い。
やらなくていい事なら、やりたくない。
現実から目をそむけたい。
そんな気持ち。
でも、今の母には私しかいない。
そんな相反する気持ち。
そして、思った。
「母の事を書きとめよう」
と。
私は、母の病気のことをオープンにしている。
もちろん、母にも私の知る限りの病気のことは言い聞かせている。
なので、だいぶ楽になることがある。
例えば。
毎週、食材を運んでくる配達員の方などにも母の病気のことは伝えた。
(そして、そう言うと大抵の方は驚きを隠しながらも言葉を失う。そんな視線を感じると私の方が申し訳なく思うと同時にちょっと悲しくなる)
「母は、認知症なので覚えておく事ができません。なので、伝言などはしないで下さい。そんな時はメモを残しておいて下さい」
でも、そうする事で面倒なトラブルから回避できる、と思う。
ただ
“無防備にオープンにする事でもない”
ので、相手を見極めてから母の事は話すようにするつもり。
こういう事って、性格なんだろか?
言わない(言えない)人もいると思う。
別に勧める訳ではないけれど、案外、言っちゃったほうが色々とラクになる。
でも、言うたびに相手の態度や視線が
『認知症』
という現実がどんなものなのか、という事実を突きつけてくるような感じがして、寂しくなるのだけれどそんな気持ちは一瞬。
そして、すぐさま(言っといて良かった)と思うのだ。
母は、62歳。
見た目も若々しく見える。
会話は至って健常者と変わりない。
だから、巻き込まれなくていいトラブルに巻き込まれる前に予防線を張っておきたい、と思う』